最近月毎に価格が上昇傾向にあるバイクの旧車ですが、何と言っても1番人気は「カワサキのZ2」ではないでしょうか?
通称「ゼッツー」と言えば、ほとんどの男子は理解できると思います。
関西では「RS」って呼ばれているそうです。
旧車と言うくらいですから、古いほど初期型ほど人気があります。
ホンダの「CB750KO」と並ぶ、人気車種ですね。
Z2が作られた経緯についてはここでは割愛させていただきますね。
とにかく「男カワサキ」といって、昔のカワサキのイメージはネジがどこか緩んでたり、無かったりするイメージではないでしょうか?
最近のバイクではそんなことはありえませんが、昔はそれも魅力の一つだったんですね。
とは言え、長く乗るためにはそんなメンテナンスが非常に重要になってくる訳です。
今ではヤフオクでも初期型が300万円オーバーで売られていたりしますから、とても買えません。
私も結局は売ったんですが、どうやって購入できたかというと、バイク雑誌の「バイヤーズ・ガイドBG」に載っていました。
買ったのはもう20年近く前ですから、まだインターネットが普及し始めたころでしたか・・・
まだまだ紙ベースの情報がメインでしたから、雑誌を見て問い合わせるということが普通でした。
その雑誌に「初期型Z2 車体番号3桁」として売りに出されていたのですが、今では考えられない金額でしたね。
オーナーさんがナンバーも古いので、「できればナンバーを変えなくてすむ近所の人に譲りたい」という思いがあったみたいです。
当時は往復はがきでの返信待ちでした。
忘れた頃に、「見に聞きますか?」と返信が届き、書いてある電話番号に電話するとそれほど遠くなく「乗って変える準備をして来てください」とのことでした。
早速約束の場所へ行くと、「試乗してみて下さい」というので乗らせて頂いたのですが、初めての旧車はどういうものかもわからなかった為、「とりあえず動けばいいか」ぐらいの気持ちでした。
私としては、「あまり人の乗っていないバイク」が欲しかったので買うつもりでした。
すぐに購入の意志を伝え、即金でとは思いましたが値段交渉すると5万円ほど安くしてくれましたね。
実は私の前に、50代のおじさんが見に来てたようで、すごく値切ったそうです。
なので、私はラッキーでした。
お金を払ってそのまま乗って帰るといろんな問題がありました。
左のシフトペダル辺りからオイルが漏れていて、私のブーツを溶かしました。
これではマズイと、ある知人から「Zの神様」がいるからと紹介してくれたので早速後日メンテナンスをお願いしてやっと普通に乗れるようになりました。
そのメンテナンス費用約25~30万円かかりましたが、それでも安い買い物でした。
それから13年間いろんなところに行ったわけですが、困ったことや楽しかった事を踏まえながらメリットデメリットをお伝えしたいと思います。
メリット
一番ツイてたのは「Zの神様」とか「Zの父」とか言われていたその世界のでは有名なメカニックのとっくに白髪の職人さんに知り合ったことです。
当時は60代後半だったと記憶しています。
カワサキ車以外のメンテもたくさん頼みましたね。
普通のバイク店では直せないことも時間をかけず、ささっと直してしまうところがかっこよかったです。
「俺はZなら、目をつぶっててもバラせる」というだけあってバイクのエンジンが透けて見えているんではないかと思うくらいの達人でしたね!
本当にお世話になりました。
今でも時々、「カワサキバイクマガジン」に出てきます。
しかし、もう御年80歳を超えて流石に引退するそうです。
Z2のオーナー
本題のメリットとしては、何と言っても「所有感」です。
これに尽きるのではないですしょうか!
これは所有してみないとわからないことですが、信号で停まる、路肩で停車する、サービスエリアで休んでいる、駐輪場に停めている、とにかく声をかけられました。
写真を撮らせて欲しいなどはしょっちゅうです。
跨がらせたのは知り合いだけですが、何人何十人に声をかけられたことでしょうか。
乗っていて楽しい
このバイクが40年ほど前にバイクメーカーが社運を掛けて作ったかと思うと感無量になってきます。
ただ、私は「バイクは乗り物」だという観点からコレクターのように雨の日は乗らないとかなく、雨でも暑い日でも1年中乗りました。
普通に仕事で乗ってましたから、いろんな体験がありました。
走っていても周りに見られてる感もありました。
優越感とが自分を支配するといっても過言ではないでしょう。
本当はもっとZ2に詳しいコレクターが乗った方がバイクにとって良いかもしれませんが、私はどんなバイクでも「乗り物」だと言う考えは変わりません。
プレミア感
後はプレミアが右肩上がりということ。
所有する時間が長ければ長いほど高く売れます。
買った当初は、「一生乗る」って思いましたが、東日本大震災で考え方が変わりました。
いつ来るか分からない災害を心配してても仕方ないんですが、「死ぬまでにもっと他のバイクも乗ってみたい」と思うようになり売ることを決意しました。
ただ売れた時は、これほどの値段つけてもいいのか?と思いましたが、購入者には「安いです」と感謝されました。
それほどのプレミア感に私が驚きました。
デメリット
これは言わずもがな、「メンテンナス」です。
旧車を保有するには何よりこれに尽きるのではないでしょうか。
良いメカニックや良いバイク店を見付ける事が大事です。
旧車の専門店での購入は安心だと思います。
ただ、車両は高いですよ。
「安心を買う」ようなものですから、旧車それもカワサキならカワサキに強いバイク店を見付けることが必須になってきます。
私も何度も、急なトラブルに見舞われましたからね。
売る直前まで。オイル漏れはありました。
「Zの神様」がいたから安心して乗れましたが、クラッチワイヤーが突然切れて信号前でパニックったこともあります。
白煙とともに動かなくなったこともありますし、点火のタイミングがズレていて爆発音を出しながら走ったこともしばしば。
パンクやバッテリートラブルは普通にあります。
でもそれも含めて「Z2」ですからね。
そんなトラブルを楽しめる様になるのに時間はかかりましたが、所持している間は付き合うことになるでしょう。
後は、「盗難」です。
人気車種ゆえの不安です。
しっかり防犯対策をしていないといけません。
家でもそうですし、どこかに行った先でもしっかりバイクチェーンやアラームなどは欠かせません。
今ではスマホで写メを撮られて、ネットにアップされる可能性もあります。
ただ心配しすぎると乗れませんので、神経質になりすぎるのも良くないでしょう。
最終的には「盗られたら盗られた時のこと」とある程度は「諦め」も必要かもしれませんね。
いろんなところでバイクの盗難ニュースをみると、これ以上ないほどの盗難防止対策をしてたにも関わらず盗まれたということはよく聞きますからね。
気になる旧車
私がこれから乗りたいと思う旧車(バイク)は、色々あります。
Z1300やCBX1000(ホンダ)、Z1R、古いニンジャ、750ターボ、LTDスペクターなどがあります。
どうしてか、一度乗った旧車がカワサキだったからか、カワサキ車に乗りたくなっています。
また、できればあまり人の乗っていない世間に希少価値があるようなバイクが良いのですが、その分部品に困ります。
その為には良いバイク店を探さなければいけません。
いつまでも「Zの神様」にお願いは出来ませんからね。
まとめ
約13年間所有した「初期型3桁のZ2」ですが、今でも売ったことを後悔していません。
その時の気持ちはどうしようも無かったんです。
もう売った時と同じ値段でも買わないでしょう。
私が買った値段では、もう買うことは絶対に不可能ですから。
本当にいろんな思い出がありますが、また乗りたいか?と聞かれると「乗りたい」と答えるでしょう。
売った値段を考えると、毎年10万円ほどのプレミアがついていった感じですから。
売る時は「もう乗ることは出来ないだろう」と考えていましたからね。
入ったお金で次のバイクを購入したのですが、それが「BMW R1200C」です。
「ジェームズ・ボンド007」が乗っていましたね。
これは3年ほど乗りました。
今では「ニンジャ400」になっています。
初めて中型を買いました。
これはこれで、満足しています。
大型では出来ない、「回し切る」ということが出来ますから面白いです。
パワーは全然ないですけどね。
初めて乗った時は「小さくてオモチャみたい」って思いました。
現行車の良い所は、メンテンナスの心配事がほとんどないということでしょうか。
安心して乗れます。
これは「いつ壊れるか?」って思いながら乗るのとはわけが違いますからね。
維持費がかからなくていいです。
でも同じサイズの旧車「FX400」が気になりだしました。
しかし、いつかまたカワサキの旧車に乗りたいと思っています。
カワサキの旧車に乗っている人にしか分からない魅力を知ってしまいましたからね。
コツコツお金を貯めようと思います。
あなたも一度旧車に乗ってみてはどうでしょう?
虜になること間違い無しでしょう。
コメント