高齢化が進む日本では深刻な問題となっている「火葬場が足りない」という問題をご存知でしょうか?
現在、日本での1年間の死亡者数は約127万人で、ここ10年で20万人以上増えています。
ピークとなる2039年頃には今よりも40万人増の170万人と予想されます。
最近、時折聞くようになった「多死社会」ですが、深刻な問題に膨れ上がろうとしています。
火葬が追いつかない
神奈川県横浜市などでは、遺族が希望する日程で火葬するのが難しくなっています。
数日から一週間待つこともしばしばだそうです。
遺族の方は、その状況にほとんどの方が驚かれます。
そうなると、親族が交代で遺体に付き添うことになります。
自宅か葬儀社の霊安室で故人を預けるしか方法は無く、葬儀社にとっては故人と共に遺族のケアも必要になってくるという作業が必要になってきます。
すぐに火葬ができず、通夜や告別式から日が空くと、遺族にとっても葬儀社にとっても大変な負担になります。
このことは、当然日本全国で起こっている問題です。
反対の署名
NHKが火葬場を設置している全国51の自治体へのアンケートによると、今後の火葬場を新設する対策や計画をしているという自治体は29と全体の57%だという結果が出ています。
しかし、そんな自治体でも遊園地などの跡地に計画を立てるなどしても、「地域のイメージを損なう」と地域住民からの反発を受け、計画の見直しを迫られています。
問題点は理解していても、自分の地域に建てられることはイヤだというところがほとんどのようです。
しかし、そうした自治体でも全ての人の了解を得るのを待つことは出来ないとしています。
それほど切羽詰まった問題なんですね。
また、大阪市では火葬の受け入れ時間の延長や収骨の場所を移動して炉を使える時間を増やすという対策案が出ているといいます。
これから地域の自治体は避けては通れない問題に遅かれ早かれ直面する事になります。
まとめ
火葬場が足りないという問題は、都市部では随分前から問題になっていました。
この問題に、民間が取り組んで出来たのが、「遺体保管ホテル」とも言うべき、サービスまで誕生しています。
火葬場が混雑しているために、順番待ちを余儀なくされていて、火葬場建設は地元住民に反対され難しいとのことから出来たホテルだといいます。
これからはこういうホテルが全国に出来るのではないでしょうか・・・
もしこのホテルの建設にまで、地元住民の反対が始まれば、一体どうなるんでしょう?
この問題は遺族という立場にならなければ実感できないでしょうね。
いつかは自分もお世話にならなければいけないと言う事を今一度理解していかなければいけない時期に来ているのではないでしょうか。
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